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評価:
岩崎 夏海
ダイヤモンド社
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表紙で、尻込みしていましたが、読んでよかった一冊です。
実は今の外見からは想像に難しいが、あたくしも高校時代野球部のマネージャーでした。
しかも、県立の進学校で毎年ベスト16程度。
110校ひしめく激戦区にあり、推薦枠のない公立高校は、私立の名門高校にスタート地点で差がついてまして・・・撃沈。
当時の、自分が本書を読んでたらどうだったかなあ・・・と重ね合わせて読んでました。
主人公の「みなみちゃん」できが良すぎます。本当に「真摯」でまじめ。
欧米の「マネジャー」と日本の「マネージャー」、意味する内容が違うけど、若さ故の勘違いで野球部のマネージャーが野球部を、学校を、地域を改革していく!
その快進撃には爽快感が伴いました。
また周りの部員や周囲の人々もみんな理想的な「真摯な顧客」。
悪い人が一人もいないんじゃないか・・・という理想郷?の中で、変化の連続。
「全員が真摯に同じ方向を向いて、強み弱みを生かし、顧客の満足を追求する」という永遠のテーマに挑戦した青春小説です。
ラストシーンも賛否両論あると思いますが、アタクシはこれで良いと思う。
小説としてもとても読みやすい文体で、実際の高校球児達の感想を聞いてみたいと思います。
アニメとかになるんだろうなと思いますが、出来れば実写で2時間映画に仕上げてほしい構成。(勢いが大切でしょう。)
このタイトル、この表紙、すべてイノベーション・・・
若い子に読んでほしい一冊だと思います。